シリアのFIFAランキングは、非常に興味深い曲線を描いています。過去の最高位は１９９３年８月の７８位です。２００９年には再び１００位圏内に入りましたが、その翌年には圏外となってしまします。そして２０１１年から２０１２年にかけて、シリアのFIFAランキングは急落しているのです。
興味深いのは、この急落です。気が付きませんでしょうか？ちょうどそのころ、シリア内戦が始まったのです。
２０１１年から現在に至るまで継続中の内戦、それにまつわる虐殺、人権侵害などにより、カナダやフランス、イタリア、ドイツ、そしてアメリカといった国々がシリアとの外交を断絶しました。これにより現在のシリアは国際社会から孤立し、ただひたすら救いのない争いが継続しています。人権状況に関しては、世界最悪の水準であると言われているのです。
このような状況下にあるシリアが、まともにサッカーなんてできるわけありません。将来を有望視された選手が反政府派のリーダーになってしまったそうですし。